FX必勝法 わたしはAOインジケーターで開眼できた (その2)
前回記事「FX必勝法 わたしはAOインジケーターで開眼できた」で1回で語り切れなかったので2回目の記事になります。
前回、移動平均線とMACDについて語りました。
MACDに付きまとう騙しという罠
MACDは、MACD線とMACDシグナルのクロスが売買やクローズの取引シグナルになっています。
それは、スパンッ、スパンッと勢いよく上がったり下がったりするときには見事に決まります。
しかし、長期にわたるトレンドが発生しているときや、ゆるゆると上昇や下降するときに、騙しというのが発生しちゃうんです。
MACDに限らず、取引シグナルの通りに取引したら失敗するケースが騙しと呼ばれています。
騙しとは人聞きが悪いですが、要は取引シグナルが正しくないケースです。
MACDを利用した自動売買を難しくしている原因でもあります。
人によってはその騙しを線の角度で解決しようとしています。
MACDの角度が緩いときは「騙しだ!」ってわけです。
その意見は、たしかにおおよそ当たってると思います。
MACD線とMACDシグナルの間に明確な隙間が空かないとき、まだトレンド継続中なことが多いです。
MACDの期間が短期ならそういう判断でいいんですが、MACDの期間設定を長期にした場合、まず両者に隙間なんて空かないし、常に角度も緩やかなんです(涙)。
そんな悩みを抱えているときに出会ったのがAOインジケーターです。
※ MACDとMACDシグナルの差だけを見たい場合はOsMAインジケーター
AOインジケーターとは何?
AOインジケーターとは、株取引やFX界隈で有名なBill Williams氏が開発したインジケーターです。
Awesome Oscillatorの略です。
和訳してみると、加速減速の強さ振り子表示器ってところですかね。
オシレーターとは、値が上下に行ったり来たり振り子のように動くテクニカル指標群のことです。
インジケーターは、トレンド系とオシレーター系とおおきく二つに分けられます。
このAOインジケーターの基本的な使い方は、
- ソーサーという、値が連続して上昇や下降に転換したときに取引開始する
- 値がゼロクロスしたときに取引開始する
の2つが基本です。
ソーサーの考えかたは、移動平均線でも出てきますね。
移動平均線がお皿のような形状になったところを日々線がクロスして抜けていくとき、綺麗いに押し目買いや戻り売りポイントなわけです。
お皿や円盤でなく、スプーンと表現する人たちもいます。
さらに詳しく言うと、値が0以上かつ下降から連続して上昇に転じたとき「買い」、値が0以下かつ上昇から連続して下降に転じたとき「売り」で、これはまさに押し目買いと戻り売りです。
値のゼロクロスは、ゴールデンクロスとデッドクロスに相当します。
ここでさらに追加情報。
AOインジケーターの算出に使うのは、期間5と期間34の単純移動平均線。
察しのよいかたなら気づいたかもしれません。
ということはAOって、ほぼほぼMACD...。
MACDは通常EMA(指数移動平均線)を用いますが、インジケーターによっては線の種類をEMA以外も選択可能です。SMAを選んで期間を5-34にすればAOと一致します。
MACDの騙しと片付けられていたのは、押し目買いと戻り売りポイントだった!
MACDというと、ゼロクロスと、MACD線とMACDシグナルのクロスしか、基本的に語られません。
あとダイバージェンス。
で、上手くいかないケースは騙しで片付けられていました。
しかし、ほぼほぼMACDなAOインジケーターは、MACDで騙しと片付けられているケースを理論化して、押し目買いと戻り売りにしていたのです!
そうだったのです。
MACDの騙しは、押し目買い、戻り売りシグナルだったわけです。
使い方はAOインジケーターと同じです。
- MACDの値が0以上かつ曲線が下降から上昇傾向に転じたとき押し目買い
- MACDの値が0以下かつ曲線が上昇から下降傾向に転じたとき戻り売り
すれば良いのです。
MACDとMACDシグナルのクロスで逆向きにエントリーする(逆張りする)のは参加するのが早すぎたから失敗してたわけです。
AOインジケーターのように、
値がゼロ以上のときは上昇の順張り、
値がゼロ以下のときは下降の順張り
に限って用いていれば騙されないんです。
ということで、AOインジケーターと出会って気づきを得て、わたしはMACDシグナルのクロスでエントリーしなくなりました。
結果として、FXの成績が格段によくなりました。
結局、ゴールデンクロスやデッドクロスでエントリーするの?
MACDシグナルを使わないとしたら、「結局のところ移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスでエントリーするわけ?」って思いますよね。
そうなら、そもそもMACDが不要なわけで。
そこで前回にも話をしていた、一つ下の時間軸で見る作戦です。
移動平均線を一つ下のチャートにしたら、移動平均線が滑らかで穏やかになる話をしました。
MACDにもそれが言えます。
MTF化することでエントリーポイントが分かりやすくなります。
一つ下の時間軸のMACDが0クロス(移動平均線がゴールデンクロスあるいはデッドクロス)したことを確認してから、売買エントリーします。
MACDとMACDシグナルのクロスより入るのが遅くなりますが、一つ下の時間軸でゴールデンクロスやデッドクロスしたことを確認してから入ることで、売買の根拠が補完されます。
遅れとして、下の時間軸でローソク足で2,3本くらいの差になります。
元の時間軸になおして1本ぶん以下の時間で、補強されたわけです。
加えて、時間軸を下げた利点がもう一つあります。
下げた時間軸のMACDがゼロクロスしたときに、元のひとつ上の時間軸のMACD線ヒストグラムがまだまだゼロから遠いとき、これはまだトレンド反転ではないなと判断できます。
ということは「そろそろ押し目買いや戻り売りのポイントが来るぞ」と待ち構えできるところなわけです。
まとめ
- MACDの騙しは、ソレ実は押し目買いと戻り売りポイント
- 上昇トレンド(移動平均線上向き)中に発生したMACDの売りシグナルでは売りエントリーしない(ドテンしない)
- 下降トレンド(移動平均線下向き)中に発生したMACDの買いシグナルでは買いエントリーしない(ドテンしない)
- 一つ下の時間軸でMACDがゼロクロスしたことを確認して順張りエントリーする