新NISAで海外ばかり投資されることに納得いかない層がいるみたい

新NISAは、旧NISAのときに比べてあきらかに盛り上がりがありましたね。

新NISAの本が山ほど書店に並んでますし、ネット証券の口座開設数が一気に伸びました。

新NISAのほとんどが海外投資になっている件

では、その新NISAの1年目にみんなが何を購入していたかというと、

S&P500の投資信託か、全世界株式(通称オルカン)の投資信託

がそのほとんどを占めていたようです。

S&P500が米国の株式インデックスの一つ、全世界株式は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動するように運用されている投資信託です。

投資信託は、個別株を自ら取捨選択して売買する必要がなく、任せておけば勝手に売買や再投資してくれる楽さがあります。

全世界の株式を売買するなんて、個人には実質無理なことを代わりにやってくれるわけです。

そして、それらが選ばれる理由は利回りが好調だからです。

投資信託って、募集開始のときたいてい10000円からスタートするんですけど、オルカンの代表格であるeMAXISSlim全世界株式は今(2025年2月)約28000円になってます。

募集開始のときに購入してた投資金額が約2.8倍に成長してるわけです。

設定の2018年からまだ10年経ってないですが、すでにもうすぐ3倍になろうかというところです。

S&P500にしろ、全世界株式にしろ、その投資先はほとんど海外で新NISAでは日本株は人気薄です。

なぜ新NISAで日本株があまり選ばれないのか

新NISAで日本株が選ばれない理由としていくつか考えられます。

1,成長性

成長性という意味で、アメリカは先進国のなかで今でも唯一と言っていいくらい成長し続けています。新しいイノベーションはどんどん出てきますし、それが世界中に輸出されます。

また、新興国がどんどん伸びてきていて、もうすぐ先進国と給与水準がほとんど変わらないところまで来ている国々があります。そんな国の株式には投資が集まり上昇します。

その点、日本は世界で順位を落とし続けている国です。

円安、インフレ、成長鈍化、少子化とネガティブ要因に苦しんでいて、投資したい!と思わせる力が弱いと言えます。

2,リスク分散

新NISAは1年間に投資できる枠が決まっていて上限があります。そのなかで効率よくリスクを分散して投資しようとなると、世界の株式に目がいくのは当然といえば当然です。

オルカンは、先進国や新興国、日本のすべての株式に投資できるので、コレ一択と言う人までいる具合です。

日本株に投資するとしてもすべてを日本株!というのはリスク分散に欠けるというわけで、海外投資に向かっているのは正解なんです。

3,一番増えるのはどこか?

新NISAは投資なわけですから、増やすことが大きな目的です。

そうであれば一番増えるところに投資したいのは当たり前です。

日本はバブル期の日経平均までやっと戻ったというところなのに対して、アメリカは1990年ころのダウ平均が2500くらいから今(2025年2月)4万4000まで15倍以上に伸びています。

 

強制的に日本株に投資させようとするより、世界の人々が日本に投資したくなるように魅力を上げればいい話です。