投資信託の出口戦略
自分が行ったこれまでの投資が老後資金のためだったというなら、老後には投資信託の出口戦略を考える必要があります。
投資信託の出口戦略を指南してくれる本
投資信託を積み立てるということが一般的になった最初の世代がそろそろ定年するかしないかの年齢に達してきています。
そうなると考える必要があるのが、これまでの投資をどう出口(出金)に至らせるかという難題です。
そういう心配をする人が増えてきているからか、投資信託の出口戦略を指南してくれる本が徐々に出てきています。
「最強のズボラ投資 誰でもできて、勝手にお金が増える!」 (つらお、吊られた男)という本では、投資信託の出口戦略として、資産取り崩しは暴落を気にせず必要なときに随時引き出せば良いと、リーマン級の暴落が来た場合の例に挙げて説明してくれています。
「つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!」(カン・チュンド)は、まさに投資信託の出口戦略だけを解説した電子書籍です。
資産取り崩し方だけでなく、取り崩す前の準備のやり方も教えてくれてます。
投資信託の出口戦略は5パターン
投資信託の出口戦略は、大きく分けて5つの方法があります。
- 年金受給者になったら、これまで積み立てた投資信託を一気に現金化する(一括)
- これまで積み立てた投資信託を一定口数ずつ定期的に解約する(定口)
- これまで積み立てた投資信託を一定金額ずつ定期的に解約する(定額)
- これまで積み立てた投資信託を一定割合ずつ定期的に解約する(定率)
- これまで積み立てた投資信託から必要なときに必要なだけの額を解約する(随時)
1番目は、リスク資産が心配な人、年金受給者になったタイミングが最高に市場環境が良いタイミングだと思えるときに実行する出口戦略になります。
2番目は、投資信託は積みあがった口数がわかりますから、それを一定の口数ずつ解約していく方法です。割り算すれば、はっきりと何年後に解約し終わりかがわかるのが特徴です。
3番目は、解約するときに金額に変化がなく、ずっと同じ金額ずつを解約していくので毎月安定的に収入が得られます。いつ解約し終えるかは相場環境によります。
4番目は、一定の割合ずつ解約していく手法です。得られる金額は定額よりも少なくなりますが、定額よりも長く得られます。
5番目は、基本的にほぼ年金で生活できている場合に、税金の支払い時や旅行代金など、不定期に足りないぶんだけ随時解約していく方法です。
どれの出口戦略が一番良いかは、得られる年金額やリスク許容度により、ひとりひとり異なるでしょう。
一般的に多いのは、3番か4番になると思います。
毎月10万円ずつとか、一番最初に10万円が得られた割合をその先もずっと同じ率ずつ解約していくとかになります。
証券会社の定期売却(定期引き出し)を投資信託の出口戦略に利用する
ネット証券を中心に出口戦略を自動的に実行してくれる方法を提供してくれています。
それは、定期売却や定期引き出しという名前のサービスになっています。
たとえば、楽天証券の定期売却サービスでは、上に挙げた、定口、定額、定率の3つからちゃんと選べます。
毎月、自分で実行しなくてもよいのは助かりますね。